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日光の社寺(1999年)
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 数ある日本の世界遺産の中で、秋にこそ見頃を迎える観光地と言えば「日光」。日本有数の紅葉スポットとして知られ、国内外から大勢の観光客が訪れる関東最大の世界遺産エリアです。江戸幕府の開祖徳川家康の眠る東照宮、日光のルーツと言われる二荒山神社、関東で五本の指に入るであろう初詣スポットの輪王寺など、いずれも知名度抜群の神社仏閣が目白押し。

 そこで、ここでは人気の日光を特集します。


世界文化遺産「日光の社寺」とは
 国の史跡としては、「日光山内(にっこうさんない)」という名称で登録されている。二つの神社と一つのお寺からなることから、二社一寺とも呼ばれる。

 従来、建造物については国宝や重要文化財に指定され、保護が図られている山内地区であったが、面的な保護策は講じられていなかった。そこで、文化庁、栃木県教育委員会、専門家、学識経験者が協議し、二社一寺をはじめとする土地所有者、土地占有者ならびに関係者等の協力を得て日光山内50.8ヘクタールが文化財保護法にもとづく史跡指定を受けた。

 これを受けて、1999年12月2日にモロッコのマラケシュで開催されたユネスコ世界遺産委員会で文化遺産として登録された。


【適用登録基準】

(1) 人類の創造的才能を表現する傑作。

(4) 人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例。

(6) 顕著で普遍的な意義を有する出来事、現存する伝統、思想、信仰または芸術的、文学的作品と
    直接にまたは明白に関連するもの。
   (この基準は他の基準と組み合わせて用いるのが望ましいと世界遺産委員会は考えている)


【構成資産】

・日光東照宮
・日光二荒山神社(別宮本宮神社、別宮滝尾神社を含む)
・日光山輪王寺(大猷院霊廟を含む)

 103棟(国宝9棟、重要文化財94棟)の「建造物群」と、これらの建造物群を取り巻く「遺跡(文化的景観)」が登録されている。


神橋
 まずは神橋(しんきょう)から。規模が小さく、メインのエリアからちょっと外れているので、人によっては見逃してしまうかもしれませんが、結構重要な場所です。この下を流れる大谷川を境にして南側(下の写真の左側)が世俗、北側が聖域となっているからです。


 そう、大谷川は聖と俗の境界を表していて、ここを神様が渡るために作られたのが神橋です。つまり、神橋は日光の社寺への正式な入り口であり、ここを越えることによって聖域へ足を踏み入れることを意味します。なので、ここを過ぎたら心をあらため、神妙にしなくてはなりません。

【神橋】日光エリア

大谷川の峡谷を神様が渡れるように架けた神橋
二荒山神社の参道の一つで、ここから先が聖域
世界遺産「日光の社寺」の入り口でもある


日光山輪王寺
 日光の中で最も大きな建物が並ぶのが、ここ輪王寺です。年末年始に放映される「福~よ来いこい、福よ来い。年~の初めに、福よ来い。」のテレビCMの歌でも知られていますね。こんな山奥にあるにもかかわらず、各地から多くの参拝者が一年の計は元旦にありと言わんばかりに参拝します。


 しかも、近年大改修が終わって創建当初の姿に戻ったため、一面キレイになり鮮やかな朱塗りのお堂が復活しました。屋根の棟には徳川家の葵の御紋が金色に輝き、威光を放っています。

 裏手には池泉庭園があり、和の情緒が広がっています。この庭園をはじめ、境内のいたるところにモミジの木が多いため、秋になると真っ赤に紅葉して極彩色になります。赤いお堂に紅葉する木々が織りなす風景は、晩秋にしか見られない絶景です。

【日光山輪王寺】日光エリア

関東有数の初詣スポットとして人気の天台宗寺院
鬼門除けと七福扇は必携ラッキーアイテム
中興の祖、南光坊天海の貢献でも有名
近年の大修理で当初の美しい姿を取り戻す


日光東照宮
 言わずと知れた、日光最大のランドマークです。昔から「日光を見ずして結構と言うなかれ」と言われたほど、その豪華絢爛な社殿はここ日光東照宮をおいて他にはないでしょう。いたるところがキンキラキンであまりのまばゆさに、目がくらみそうになります。


 その中でも最も造形美にあふれるのが、国宝陽明門です。一旦久能山東照宮に埋葬された家康の亡骸を孫の家光が日光へ移す際に、これを超えるべく建てられたのがこの日光東照宮です。権力の絶頂にあった家光の力と当時の建築美術(元禄文化)の粋を集めた日本建築の最高傑作です。

 この他にも、三猿や眠り猫などの彫刻に携わった左甚五郎の作品も有名で、必見です。

【日光東照宮】日光エリア

日光エリア最大の象徴である神社
江戸幕府初代征夷大将軍の徳川家康を神として祭る
三猿や眠り猫など左甚五郎の彫刻も見物
陽明門は江戸時代前期の寺社建築の最高傑作


二荒山神社
 東照宮の参道から分岐した先にあるのが二荒山神社(ふたらさんじんじゃ)です。日光エリアの二社一寺の中で最も知名度が低いですが、実は一番重要な神社です。というのも、日光の元祖となった神社で、地名もこの神社の社号から来ているとも言われているからです。それゆえ、二社一寺の中で最も歴史が長く、ぱっと見ではわかりませんが神域も広大です。なので、この二荒山神社を抜きに日光を語ることはできません。


 そのため、有料拝観エリアにはここにしかない特別なパワースポットも数多くあります。何よりもご神体とする男体山、女峰山、太郎山の三山のパワーとご利益をいただける二つとない神社であり、東照宮や輪王寺をも凌駕するという人もいるでしょう。

【二荒山神社】日光エリア

日光の聖域と地名の起源となった神社
日光最古にして最大のパワースポット
火山である男体山を御神体とする


輪王寺大猷院
 江戸幕府第三代将軍徳川家光の御廟である大猷院。輪王寺の離れにあたります。祖父徳川家康の御廟である日光東照宮が白基調なのに対し、落ち着いた黒基調で彩色するよう指示したものの、豪華絢爛すぎてどこが?と言いたくなるくらい過剰な金装飾が特徴です。


 途中にある門なども極彩色で彩られ、どの建物を見ても豪勢な造りです。江戸幕府の繁栄の絶頂にあった家光の権力を見せつけるかのような風景が広がっています。

【輪王寺大猷院】日光エリア

江戸幕府第3代将軍徳川家光の霊廟
祖父家康を祭る東照宮とは異なって黒基調の分
落ち着いた雰囲気にしたつもりらしい
が、力を誇示した超ド派手で豪華絢爛な建築


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