【住所】　東京都目黒区下目黒3-1-2

【主祭神】日本武尊、国常立尊、弟橘媛命

【創建】　大同元年（806年）

【例大祭】9月9日前後の土・日

【末社】　目黒稲荷神社

【社務所】あり

【ご神職】いる

【駐車場】お祓いの方用

【HP】　　https://www.ootorijinja.or.jp/

【御由緒】
　景行天皇の御代(西暦71~130年)、当所に国常立尊を祀った社やしろがありました。

　日本武尊は景行天皇の皇子であり、天皇の命令で熊襲を討ち、その後に東国の蝦夷を平定されました。この東夷平定の折、当社（大鳥神社）に立ち寄られ、東夷を平定する祈願をなされ、また、部下の「目の病」の治癒を祈願されたところ、首尾よく東夷を平定し、部下の目の病も治り、再び剣を持って働くことができるようになったので、当社を盲神めくらがみと称え、手近に持って居られた十握剣とつかのつるぎを当社に奉り、神恩に感謝されました。この剣を天武雲剣（あめのたけぐものつるぎ）と申し、当社の社宝となっております。

　当社の社伝によると、「尊の霊みたまが当地に白鳥としてあらわれ給い、鳥明神とりみょうじんとして祀る」とあり、大同元年（西暦８０６年）には、社殿が造営されました。当社の社紋が鳳凰ほうおうの紋を用いているのは、このためです。

　日本武尊の祈願成就の由緒により、目黒の祈願所といわれます。

　また、江戸図として最も古いとされる長禄の江戸図（室町時代）には当社は鳥明神と記載されております。尚、この江戸図に記載されている社は九社しかなく、当社は江戸九社の一つに数えられております。

HPより

　目黒界隈で最も古いとされる神社、目黒大鳥神社です。目黒通りと山手通りが交差する、その名も大鳥神社交差点に面して建っています。

　では、早速中へ入ります。

　鳥居をくぐって、すぐの所にあるのが手水舎です。極々一般的な様式で、屋根は軽量かつ補修しやすい銅板葺きです。手水の中央には、当神社の紋である鳳凰紋が入っています。鳳凰の鳳の字はおおとりとも読み、大鳥は鳳凰を指すことからこの紋となっています。

　続いては、こちらの社殿です。

　神楽殿です。ちょっと変わっているのが、棟がL字型になっている点です。恐らくですが、舞台と楽屋が一体になっていて、棟続きだからかと思います。

　そして、こちらが拝殿です。

　ここまで見てきてわかる人にはわかると思いますが、どちらかというと社殿が新しい印象です。それもそのはず、昭和37年にリニューアルしており、まだあまり年数が経っていないからです。とはいえ、建築様式としては江戸時代に普及した権現造を採用しており、伝統的なデザインを周到しています。

　ちなみに、上の写真の左上、灯籠の陰になっていて屋根だけしか見えていませんが、この小屋が授与所です。御朱印の他、各種御守もここで受け取れます。

　目黒大鳥神社には一柱だけ末社があります。

　お稲荷さんです。稲荷神社といえば、末社であっても赤い鳥居に赤い社殿がトレードマークなのに、ここのはなぜか鳥居が石造りで社殿は塗装なしの白木なので、全然それっぽくないです。昭和のリニューアルで、様式を統一したのかもしれません。

　御朱印の紹介へと参ります。全体的にはそんなに凝ったことはせず、オーソドックスなデザインです。それでも特徴的な部分はあるので見ていきます。

　まず、社号の筆跡が特徴的です。楷書体とも言えない独特な字で、太字なのもあって結構力強く見えるのが印象的です。

　さらに右上、よそでは奉拝と筆書きされるところが、参拝記念のハンコになっているところが違います。代わりに、目黒総鎮守と書かれています。

　左下のハンコには東京都目黒區下目黒鎮座とあり、思いっきり現代の地名が書かれています。ぱっと見では気付かないけど、結構現代の仕様になっている御朱印です。