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逸見神社
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【住所】 山梨県北杜市大泉町谷戸1143

【主祭神】建御名方命

【創建】 不詳

【例大祭】五月九日

【末社】 蚕玉社

【社務所】あり

【ご神職】いる(電話0551-38-2676で呼び出し)

【授与品】

【駐車場】あり

【HP】  https://www.instagram.com/hemijinja/?__coig_challenged=1

【御由緒】
創祀は、平安時代後期と伝えられ詳らかではありませんが、新羅三郎義光公が郭内に諏訪明神を祀り逸見神社と称し崇拝したのが起源とされます。

その後、久安・仁平年間(1145~1154)に義光公の子である義清公が逸見の谷戸(やと)に要害城を築く際、現在の鎮座地に遷し祀り、以来、甲斐源氏繁栄の礎を築いた逸見氏が代々崇拝する神社となりました。現在では逸見氏(逸見の姓)発祥の地として全国の逸見姓の皆様より厚い信仰を集めています。

北杜市観光情報サイトより


 たまには田舎の神社へ行ってみるのもいいかなと思い、山梨県の北杜市にある逸見神社(へみじんじゃ)へ訪れました。この逸見という名は、古くは北杜市と韮崎市の内、釜無川以東の地域を逸見筋と呼んでおり、そこの鎮守として創建されたことに由来します。


 特にこの逸見神社の辺りは甲斐源氏のルーツであり、この宗家が後に武田氏へと発展していき、戦国時代には武田信玄を輩出します。近隣にはその当時の居城であった谷戸城も残っています。

 そんな逸見神社ですが、正面の鳥居や玉垣は割と新しく作ったようでした。近年、地元の氏子さんによって改装工事を行ったみたいです。


 鳥居をくぐると、真っ直ぐな石畳の参道が続いています。この辺は八ヶ岳の裾野にあり傾斜地になっているため、参道もやや登坂になっています。

 その両脇には石灯籠と大きな杉の木がならんでいて、木陰を作っています。


 その途中には、このような逸見神社の由来を書いた石碑もあります。すぐ裏が石材店なので、そこで作ってもらった可能性がありますね。

 そして、三の鳥居まで来ました。この鳥居だけ朱塗りで支柱がついています。この形状の鳥居は両部鳥居といい、広島県の厳島神社にある大鳥居が有名ですね。他にも武田八幡宮や諏訪大社上社本宮などでも見られます。


 杉林を抜けて、ようやく建物のある所まで来ました。なんか、参道にはみ出るように杉の木が生えちゃってますが、神が宿っているのでそう簡単には切れないのでしょうね。


 中央にあるのが神門で、右には手水舎、左にあるのが社務所です。

 まずは社務所から。片田舎にある神社なのでというか、この辺りの神社にはご神職さんは常駐しておりません。社務所はあっても住宅を兼ねてはいないので、住んでいないです。近隣の集落に自宅があるようなので、社務所の張り紙に書いてあった番号へ電話して、呼び出す必要があります。なので、参拝終わりに電話をかけて来てもらいました。


 社務所自体はちょっと新しく小ぎれいでした。一応カウンターがあって、少ないながらも授与品のサンプルを展示してあります。御守もあるので、来ていただいた際に購入することもできます。

 おみくじの箱は外に出してあるので、いつでも購入できます。ただし、おみくじを結ぶ場所はなさそうだったので、ちゃんと持ち帰りましょう。

 そして、手水です。


 石でできたえらいゴツイ龍の頭から水が出てくる仕掛けになっています。よその神社だと青銅製の龍口が多いので、ちょっと珍しいかもしれません。この建物もそこまで古いものではなさそうです。やはり近年大規模に新築したのかもしれませんね。

 そして神門です。


 両サイドの小部屋の中に、神域を守る陏神二体が納められています。鳥居も結界を表すものですが、その最たるものが神門なので、ここから先がより神聖な場所であることを意味します。

 とはいえ田舎なので、この辺りの神社では楼門を見ることは滅多にないです。神門自体はちょいちょいあるものの、こういう平屋で切妻屋根のタイプが多いです。

 その奥には、御神木だった栃の木の断片を祭ってありました。


 老木だったため、ご覧の通り芯が大分食い荒らされていて空洞が開いてしまい、枯れてしまったようです。とはいえ長生きした木ということで、健康長寿の霊力ありとしてここに祭られています。

 その隣には、逸見神社の座標を示す石碑が建っています。


 「標高813m 東経138度22分58秒 北緯35度51分10秒」と刻まれています。標高が800mもあるので、結構な高原地帯だなと思います。登山者数世界一の高尾山で599mなので。

 さらに、ここもう一つ逸見神社の由緒を書いた石碑がありました。


 さすがに二つは要らんだろうと思うのですが、なぜかありますね。駐車場から入ってきた人も読めるようにって、設置したのでしょうか?

 というわけで、神門を通って主要エリアへ入ります。すると、こんな景色が広がっていました。


 左右に狛犬、左手には立派な神楽殿、その奥には拝殿が鎮座しています。

 まずはお神楽を奉納するのに使用される神楽殿から。この神楽殿がちょっと変わっていまして、よその神社よりも立派な造りになっています。


 特徴的なのが屋根ですね。大体、有名で大きな神社でも屋根は普通の入母屋造にするのが一般的なのですが、逸見神社の場合はなぜか権現造になっています。だから破風が6か所とやけに多く、その内二つは唐破風になっているというかなり豪勢なデザインです。著名な神社でもこんなの見たことがないので、さすがは武田家のルーツとなった神社だなと感心します。

 その屋根をズームして見ると・・・


 鬼瓦のところに「神」と「社」の字が入って、合わせて神社と読めるようになっています。この小さな小細工もまた粋ですね。ほんと、なんでここ大泉の人達はこんなに神楽殿にこだわってるのか不思議です。

 そして、メインの建物の拝殿です。


 こちらは極々一般的な、日枝造を採用しています。逸見神社の御祭神が建御名方神(たけみなかたのかみ)とのことで諏訪神社の系列なのですが、日枝造は日吉神社・日枝神社系列に限らず諏訪神社系でもよく見られるのでそれに倣ったかたちです。

 ちなみに、縁側には奉納樽も展示してありました。


 「谷桜」の銘柄が入っていますが、これはすぐ近所にある酒蔵のものでこの地域の地酒です。山梨県内では第2位の出荷量を誇る酒造メーカーで(1位は七賢)、結構県内の神社では目にします。

 ここからは逸見神社内にあるパワースポットをご紹介します。

 まずはこちらから。


 信玄公の腰掛石(こしかけいし)です。その名の通りあの武田信玄が座ったとされる石です。実はここ八ヶ岳南麓エリアは信州の諏訪、佐久方面へ出撃する際の通り道かつ前線基地にあたり、軍事上非常に重要な地域でした。これにあたって軍事用道路として棒道(ぼうみち)も整備したほど頻繁に武田信玄が訪れていることから、こういった遺物も残っています。

 続いては、御神木の栃の木です。


 といっても、先ほども言った通り枯れて切り倒してしまったので、今は見るも無残な切り株になってしまっています。とはいえこの切り株のサイズから相当大きな木だったことがうかがえます。

 その隣には、日野大納言藤原資矩の歌碑があります。


 どんな人物かはわかりませんが、「謹奉甲斐国 逸見神社 末遠く なほ守りませ 跡垂れて いく世か逸見の 神の御社」と書かれています。

 さらに神楽殿の脇には、もう一つの御神木が。


 夫婦杉です。元々杉の木が多い神社ですが、この木だけは特別なようです。

 この他にも、日本庭園も造られていました。が、・・・


 水が流れていない・・・。

 せっかく大きくて立派な池泉式庭園があるのに。写真の右側にもまだまだ池が広がっていて、石橋や石灯籠もあってかなり整備されているのに、もったいない。まあ、田舎の神社なので維持費をかけられないのでしょうね。湧水が豊富な土地だからそれを引いてくれば良さそうなものですが。

 そんな庭園の石橋を越えた先には、境内社があります。


 蚕玉社(さんぎょくしゃ)です。お蚕さんから良質な繭(まゆ)玉がとれるよう願って祭られたものです。この地域は昔から養蚕が盛んで、昭和後期になってもまだ営んでいる農家があったほどでした。そんな地域柄だったので養蚕への思いが強く、神にすがったものと思われます。

 そんな蚕玉社からの眺めが良かったのでお見せします。


 境内全体が見渡せます。ここからだと主要な建物が全て見えるので、いいアングルだと思います。周囲の民家が一切視界に入らないので、純日本の風情ある風景を楽しむことができます。


 こんなところで、御朱印です。普段神職さんがいらっしゃらないので電話で呼んだら、軽トラで来ました。さすが、田舎のベンツ!

 御朱印帳へ直書きしてもらえました。


 諏訪神社系ということで、家紋が同じ梶の葉紋です。さらに甲斐國逸見郷とあるのも、地域感があっていいですね。結構年配の神職さんだったので、なかなかの達筆です。やはりお習字をやっていた世代だと思わせます。



ついでに行きたい近くの寺社
【建岡神社】北杜市エリア

台地の突端に建つ農村の郷社
頂上まで続くひたすら長い石段が特徴
そのうちの一つは三ツ星様と呼ばれ、踏むと・・・

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