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落柿舎 [戻る]【住所】 京都府京都市右京区嵯峨小倉山緋明神町20 【流派】 蕉門十哲 【所有者】向井去来 【最寄駅】嵯峨野観光鉄道(嵯峨野トロッコ) トロッコ嵐山駅 JR山陰本線(嵯峨野線) 嵯峨嵐山駅 【HP】 http://www.rakushisha.jp/ 【概要】 落柿舎(らくししゃ)は、京都市右京区の嵯峨野にある草庵である。松尾芭蕉の弟子・向井去来の別荘として使用されていた場所であり、その名の由来は、庵の周囲の柿が一夜にしてすべて落ちたことによる。芭蕉も3度訪れ滞在をし、『嵯峨日記』を著した場所としても知られている。 Wikipediaより 今回はちょっと番外編で、落柿舎を訪れました。松尾芭蕉の愛弟子の一人である向井去来の別宅で、嵐山界隈の定番観光スポットとして有名ですね。義務教育期間の国語の授業で出てくることもある場所なので、せっかく嵐山くんだりまで来たから外せないと思って、足を運びました。 ただその前に、近くに家主の去来のお墓があるというので、先に見ていきます。林の中の道を歩いていると、小さな地元民用のお墓場の片隅にポツンとありました。 ちっさっ! 立て札と竹垣がないとわからないくらい、地味で目立たないお墓です。小さな自然石を加工せずそのまま使い、名も掘らず、一見するお墓とすら思えない作りです。まあ、俳人が大きくて立派な墓石を立てるのはイメージと違うし、侘び寂びを重んじるのが俳句の醍醐味でもあるので、らしいと言えばらしいのですが・・・。 そしてこの墓地の外には、西行井戸もありました。 西行は平安時代末期から鎌倉時代初期の頃に活躍した僧侶で、歌人として多くの和歌を詠んだ人です。新古今和歌集や小倉百人一首にも西行の歌が選ばれており、古典文学の世界では有名です。 そんな去来のお墓から南の目と鼻の先に、目的の落柿舎があります。入口が南向きなので、ぐるっと迂回して行きます。 で、着きました。こちらが落柿舎の入り口です。 土塀で囲われたところに小さな門扉があり、そこから敷地内へ入ります。左手前には、落柿舎の名を表す石碑も立っています。最初からなかなか渋い雰囲気を漂わせていて、そそられるものがあります。 しかも、この門の反対側を見ると屋根瓦に雑草やら苔やら生えていて、侘び寂びや腐朽の美を感じることができます。入場券売り場の屋根なんて、一面苔だらけです。 そしてこちらが、落柿舎の母屋です。建物自体あまり大きくはなく、土壁の平屋で、いかにも昔ながらの庶民的な茅葺屋根の古民家です。目の前には狭いながらも庭があって、入場券売り場のおっちゃんが植えた花々が四季折々に咲いています。 ちょっと縁側もあるので、日向ぼっこしたり、庭を眺めたり、茶飲み友達とゆっくりしたりするにはちょうど良さげですね。もしかしたらここに座って、芭蕉と去来が俳句を詠んでいたかもしれません(実際に3回ほど松尾芭蕉はここ落柿舎を訪れているとのこと)。 裏へ回るとこんな感じです。 壁に丸窓が開いているのがわかります。決して派手ではないものの、こういうデザインを取り入れるところが農家の家とは違う俳人の草庵ならではな感じがして、実に面白いです。 あと壁には江戸時代当時の生活感が見えるように、こんなものも掛けられていました。 笠と蓑です。江戸時代には一般的だった雨具です。現代で言うところの雨合羽と同じように、頭に笠を被って紐で縛って括り付け、肩から蓑をかけて使用していました。これは庶民、特に農民が好んで使っていたもので、両手が開くので使い勝手が良かったのでしょう。旅行に持っていく人も多く、浮世絵に多く描かれていますね。 では、ちょっと土間に入ってみます。すると、玄関に・・・ 瓢箪の形をした小窓が。普通に障子を作ったんじゃ面白くないから、何かひねりのあることをしたいという。こういうところが洒落ていて、江戸時代の人の粋な遊び心を感じますね。 では、中を見てみます。まずは3畳ほどの小部屋から。部屋そのものは平凡ですが、隅に衝立があり、そこに一枝挿された花瓶と柿の実がさり気なく置かれていました。殺風景な部屋に一点彩を加えようという気遣いがあって、日本の美を表現されています。 その左隣にはもう少し広い部屋が。床の間もあり壁には掛け軸が飾られています。床柱には竹の根元を切って作った一輪挿しが掛かっています。 その右には先ほど外で見た丸窓があります。和風建築では時々丸窓が見られますが、仏教においては円相(悟りや心理、宇宙全体を表す図形)に通じるとして取り入れられいることが多いです。ここもそうかはわかりませんが。 その奥にある小さな三畳間は、書斎になっているようです。半紙と文鎮の置かれた机の傍らには筆箱が用意され、今すぐにでも俳句を詠めるよう準備が整っています。こういうさっきまで去来が座ってたんじゃないかと思わせる演出も、ちょっとにくいですね。 まあ、落柿舎を見ていて思ったのは、私も年をとったらこういう小さな草庵に住みたいなということですね。こういうところでゆっくりとした時間を過ごし、たまに庭いじりをして、気が向いたらどこかへ旅に出かける。雨の日には露に濡れる庭木を見ながら趣味にふける。こういう小粋な生活を送りたいですね。 ついでに行きたい近くの寺社 注目の記事 さらに運気アップ!開運LINEコンテンツ |
