神社へ行くと、恋愛成就だの合格祈願だの、商売繫盛だのとお願いする方が多いかと思います。ここでちょっと神社や神様のあり方について考えてみたいと思います。

※神田明神

　神社とはどういうところでしょう？そう、日本古来の神様をお祭りするところです。その神様は普段どこにいらっしゃるとされているでしょうか？天界です。

　これに対して、人間は普段どこで暮らしているでしょうか？そうです、下界です。なので、住まわれているところがそもそも違います。

　そんな天界の神様と下界の人間との接点となり、間を取り持っている場所が神社なんです。

※諏訪大社上社本宮

　そして、神様は天界に住まわれているので、身分が高いです。そんな高貴な方が、わざわざ下界にある神社へ降りてきて人間の話を聞いて下さるのです。これだけでもありがたい話です。

　にもかかわらず神様にお願い事をするというのは、身分をわきまえない厚かましい行為であるとご神職の方はおっしゃいます。

※亀戸天神

　そもそも、願いを叶えるのは自分自身であり、神様ではありません。あくまで神様は、その努力や挑戦に対して応援する、もしくは本番前の緊張を解きほぐしたり、自信を与えてくれたりする存在で、心の面で陰からお支えしてるれる存在です。決して神様の力で念願が叶うのではないです。

　なので、神社ではお願い事をするのではなく、神様に対して日ごろからお守りいただいていることを感謝申し上げる場にしてほしいとのことです。